スフィンクスの侵食は何によるもの?
まもなく確認されたのは、スフィンクスと付属建造物の浸食は、たしかに水によるものだということでした。
ショークの訓練された目には、深い垂直の亀裂やくぼみ(とくに像の南側を区切る壁にあるもの)は、激しい降雨の跡を示す「典型的な教科書例」だったそうです。
この雨は、数千年にわたって石灰石に降りそそいだに違いありません。
しかし、古気象学の認識によれば、すでにカフラーの時代の数千年前から、このような規模の降雨はもはやサハラ地帯にはなかったとされています。
このことから引き出される論理的な結論はただひとつ。
スフィンクスは、カフラー王の治世よりはるか以前の、まだエジプトを前記の気候条件が支配していた時代につくられたのです。
スフィンクスは通説よりも古いという説を裏づけるのに、これほど説得力のある論拠を提供できるのだから、ジョン・ウェストは自分の研究成果を世に問うことにしました。
その理論の帰結は広い範囲におよぶもので、ウェストはそれが公開で議論されることを期待しました。